M&Aの一般的な流れ       

 M&Aは専門的な手続きが多く、全体のプロセスを把握しておくことがスムーズな進行の鍵となります。ここでは一般的な9つのステップを解説します。ただ、この流れは、M&A仲介業者や当事者の意向によって、順番が変わったり、省略したりすることも頻繁にあります。

  1. 企業価値の目安提示(売り手側)
    仲介業者(あるいはアドバイザー)が対象企業の決算書や事業内容を分析し、財務・市場価値を踏まえて「売り出し価格の目安(企業評価額)」を算定・提示します。
  2. ノンネームシートの作成(売り手側)
    会社名などの特定情報を伏せた概要書(ノンネームシート)を作成します。譲渡希望側が初期段階で広く候補企業を打診し、買い手側の反応を見るために用いられます。
  3. NDA(秘密保持契約)の締結(双方)
    買い手候補が「より詳細な情報を確認したい」と希望した段階で、自社の機密情報やM&Aを検討している事実が漏洩しないよう、相互にNDA(秘密保持契約)を締結します。
  4. IM(案件詳細資料)の開示とトップ面談(主に買い手側)
    NDA締結後、企業名や詳細な財務・事業情報が記載された「IM(インフォメーション・メモランダム)」を開示します。さらに双方が深く理解し合うため、両社の経営者による「トップ面談」を実施します。
  5. 基本合意書の締結(双方)
    買収金額やスケジュール、独占交渉権の有無など、M&Aの大枠について双方が合意した内容を文書(意向表明書・基本合意書)にまとめます。
  6. DD(デューデリジェンス)(主に買い手側)
    買い手側が弁護士や公認会計士などの専門家を送り込み、売り手企業の財務・法務・税務・労務などのリスクを徹底的に調査・精査(買収調査)します。
  7. M&A契約(最終譲渡契約)の締結(双方)
    DDの結果を踏まえて最終的な譲渡価格や条件(競業避止義務や表明保証など)を交渉し、法的拘束力のある最終契約書(SPAなど)を締結します。
  8. クロージング(主に売り手側)
    譲渡代金の支払いと株式・事業の引き渡しを行い、経営権を正式に移転させてM&Aプロセスが完了となります。
  9. PMI(買い手側)
    新旧両社がひとつになって円滑に業務を継続・拡大できるよう、経営体制・業務プロセス・企業文化を統合していきます。
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